南仏・プロバンスに住む親友、Jeanからミニチュアモデル付きの書籍が送られてきましたので御紹介します。『伝説の名車コレクション』とでも言うのでしょうか、No1・創刊号です。第1回配本はフランス車随一の名車、DSデカポタブルです。
ベルトーニデザインのデカポタブルは早い時期から計画され、そのスタイリングスケッチは1960年10月のパリサロンで発表されたDS/IDとして現実のものとなりました。翌61年2月にDS19が、同年7月にはID19も発売されましたが、ペリメーターフレームと応力が掛からない外皮・スケルトン構造と言う特徴を持ったDSのオープン化は、さして困難な問題とはなりませんでした。それが証拠に初期DSのルーフは、当時大変珍しかった樹脂で出来ています。製作はフランス有数のコーチビルダー・アンリシャプロンに委ねられましたが、それ以前に彼自身もDSをベースにカブリオレやクーペを製作しており、その影響と同時に市場の要求にも応えるべく、シトロエン自身が正式に製作を依頼した経緯がありました。ベルリーヌ(セダン)と比べ、随所に違いが見られますがその一端としてドアパネルがあります。セダン用のパネルを二枚切り接いで作られたドアには2個のキャッチが付き、サイドシルは強度を増す為に外側へ拡幅されています。
受注生産で始まったデカポタブルは、当時のID19の2倍もする高価格車でしたが、略10年に亘って作り続けられ、1962年には英国仕様の右ハンドルも登場しました。最盛期の1963年には241台も販売されましたが1970年には僅か40台となり、1971年には遂にカタログから消えました。DSデカポタブルの総生産台数は1365台で、それ以前にシャプロンが独自に製作したカブリオレ、クーペ、リムジンは289台に及びましたが、エレガントでボンサンスなデカポタブルはパリ社交界に持て囃されたことは言うまでも無く、フランス製高級車・ドラージュやドライエ、タルボラーゴ亡き後を継いで、華やかで優雅な戦後の高級車の代表格に相応しいものでした。
写真はミニチュアモデル・デカポタブルと共に、先般日本でも発売されたミニチュア付きマガジンの シトロエンDSを並べてみました。
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