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第2回目は20年選手である我がCXの<エアコン・メンテナンス記録>をアナログ写真を中心にご紹介します。
『エアコン(冷房)の効きが弱くなった』と自覚しながら15年ほど経過した頃、センター・コンソール下のヒーター付近から少量のLLCが滲み出て、車内に悪臭が感じられるようになりました。ヒーター・マトリックスのハンダ付部の腐食による漏れを確認した後、ラジエターの専門業者を回り、修理の可否や掛かる工賃、或いは交換した場合の部品入手の可能性とそれに伴う工賃などを問い合わせたりしましたが、結構な金額に目を廻し、躊躇したのが実情でした。センターコンソールを外すだけでも大変で、修理することなど全く考慮していない如くの設計ではムベナルカナ…。目に見えてLLCが減る様子も無く、実害も少ない事から暫く此の侭使用することにしましたが、後日いよいよ室内の悪臭顕著となり、もう我慢の限界?!そこでエアコンのメンテナンスは『自分自身で行う』事に意を決したものです。部品を手配すべくnetなどで調べていく内に、部品価格もリーズナブル!国内で修理するより断然格安であることも判明し、益々意を強くした次第です。 @部品のオーダー エアコン関係の交換部品を発注するに当たり、気掛かりであったフロントのブレーキホースや各種の消耗品なども一緒に発注しました。ヒーターマトリックス、オイルフィルター、ラジエターホースとヒーターホース一式、エアクリーナ、各種ベルト類、スフィアー、ハンドブレーキパッド(20年近く無交換!) などです。入手先は皆様お馴染みのAndyとPreiades、入手困難なものは親友Jeanが住む南仏のシトロエン・ディーラーで手配してもらいました。 ![]() ![]() ![]() (写真:1、2、3) A作業開始直後のエンジン・ルーム スペア・タイヤを外し、バルクヘッドが露出。冷媒ガスを抜き、LLCも全て抜き取っておきます。冷房と暖房の配管や配線も全て外します。 ![]() (写真:4) Bフロントシートとセンターコンソールを外し、エアコンユニットを拝みます。この時グラブボックスも外します。外したグラブボックス上の穴の上から日差しが差し込んでいるのが判りますか? ![]() ![]() (写真:5、6、7、8) Cエンジンルーム内ではエアインテークダクト、LLCサブタンク、エアチャンバー、ウインドウオッシャータンクなど、全て外します。室内用送風機のシロッコファンはエンジンルームにあります。エアインテークダクトを外してファン上部のカバーを取ると、丸い口を開けているのが確認できます。シロッコファンを外すと室内側には問題のエバポレーターが確認できます。 ![]() ![]() ![]() (写真:9、10、11) D送風機のユニットを室内側へ押し込むと四角い穴が現れて、室内にあるシフトロッドが覗けます。 ![]() (写真:12) Eステアリング廻りも外します。 ステアリング・シャフトカバー、アンダーコンソール、下部計器、速度警報装置(懐かしいですね、当時は時速100kmを越すと警報音が義務付けられていましたが、喧しいので購入と同時に配線を切った為に忘却の彼方でした。ステアリングシャフト下にぶら下っている小さな黒い弁当箱がそれですが、これは予期せぬ発見でした。)や、アンダーカバーなどを全て外します。 ![]() (写真:13) Fエアコンユニット取り出し フラップとダクトの開閉用ワイヤーや冷蔵庫などでお馴染み?棒状の温度感知器を外し、配線を切り離して4本のボルトで固定されたエアコンユニットを慎重に引きずり出します。上下に二分割できますが、開けると中はカタツムリ? ![]() (写真:14、15) Gエアコンユニットを外したバルクヘッド 左右からブラ下っているのがダッシュ左右のエア噴出し口用のダクトです。何と紙(ファイバー?)製のジャバラですから、時代を感じます。これで十分機能するのでOK?またもやフランス的合理主義の片鱗が…。このダクトは左右の丸い噴出し口に接続されますが、ダッシュ左右の下側では簡単に外れるてしまうので時々点検を要します。ミッションのシフトロッドやハンドブレーキのレバーと、左右に分かれたブレーキワイヤーも確認できますね。ここのワイヤ調整が狂うとハンドブレーキの片効きとなって症状が現れます。ハンドブレーキの左右バランスが悪い向きは、ホイール側ではなく、ここで調整します。 ワイヤやロッドにはグリスなどの潤滑剤を塗りつけておきます。 ステアリングシャフト右側から下がっているのは水温計への電気コネクター。シフトロッド先端の長方形の開口部右側にある黒いジャバラがエアコンの排水口です。これが詰まると冷房時には室内が洪水になるのでご注意を。それにしても現代の車とは違い、アナログ配線!?の混乱振り、何と形容すべきか… 絶句です。配線を綺麗に束ねることなど無頓着なのですね。 やってる本人ですら復元できるものか否か、不安に苛まれたものです。 ![]() ![]() (写真:16、17、18、19) Hエアコンユニット 取り出したエアコンユニットを横倒しにして二分割。年式によって、左右分割と上下分割があるようです。大きい方がエバポレーター、小さい方がヒーターマトリックス。ヒーターコアの一方から斜めに突き出た2本のパイプが温水の出入り口です。 黒いエアコンユニットケースの丸い部分にファンが収まり、この部分がエンジンルーム内へ突き出しますが何とも形容し難い奇妙な形で、フランス人にしか考えつかない?デザインなのでしょうね。エバポレーターやヒーターマトリックスは存外シッカリと作られており、感心しつつ想像以上の汚れ方に、冷房の効かなかった理由が十分に納得出来た次第です。外気取り入れ口にポーレンフィルターを付けたくなりますが、今後の課題としておきます。冷媒を抜いたついでにエキパンのメンテナンスもやっておきますが、CXのエキパンはエンジン側のバルクヘッド近くにありますので、容易に取り外すことが出来ます。 分解した上でブレーキクリーナーを使って清掃し、組み付けます。 ![]() ![]() ![]() (写真:20、21、22) ILHMタンク 事のついでにLHMタンクも洗浄しました。タンクの留め金を外し、接続してある高・低圧のパイプ全てを抜き、こぼさないように慎重にタンクを取り出します。外したパイプの接続先が不明にならぬよう目印が必要です。樹脂で出来ているフィルターの洗浄はブレーキクリーンや灯油で洗いますが、僕はマジックリン!で洗い、良く乾燥させました。タンク底には少なからぬ量のスラッジが堆積していますので、これも綺麗に洗浄します。なを、LHMの全量交換には及びませんが、タンク内のLHM交換に加え4輪全てのブレーキシリンダーのエア抜き(LHM排出)をする事で、細い配管内には残るものの、殆どの古いLHMが排出されます。ご承知のようにブレーキのエア抜きは、ハイポンプ装備ですから単に踏むだけでOK。今回の作業ではエアは混入しませんので、ブレーキシリンダー内にあって常時循環しない古いLHMが排出されれば目的達成です。 ![]() (写真:23) J外した各部品 エアインテークダクト、ダクトケース上部カバー、シロッコファン、ファンカバー、エア分流二股ダクト、エアチャンバー、LLCサブタンク、バルクヘッドのカバー、センターコンソール、サイドコンソールなど、外した各パーツは全て清掃・洗浄して綺麗にします。 ![]() (写真:24) Kエアコンパーツ エバポレーター、ヒーターマトリックス、エアコンユニットケースを洗浄します。特にアルミフィンの潰れや曲がりに注意し、細いドライバーなどで修正をしておきます。ユニットケース内のガスケット(スポンジ)は交換必至です。その他のゴム・スポンジ・シール関係も点検し、老化しているようなら交換しますが、市販の材料で十分に対応可能です。 ![]() (写真:25、26) L送風機 ファン関係は回転部分を含め丹念に清掃しますが、細かいファンを傷付けぬよう注意が必要です。ファンのバランスを崩すと振動や回転不良の原因になるので特に慎重さが求められます。 モーターとファン軸受け部にはグリスを塗布することを忘れずに。電気接点は十分に磨き、接点復活剤をスプレーしておきます。樹脂部品の亀裂や損傷にも留意し、不安があるなら修理又は交換です。樹脂部品の修理には便利な材料が出まわっていますので、比較的簡単に可能です。 ![]() (写真:27) Mセンターコンソールカバー 思いの他華奢ですから取り扱いは慎重に行います。掃除機で清掃した後、油性の汚れは洗剤で拭き取ります。完全に乾燥させてから、硬めのブラシで毛足を整えておきます。 ![]() (写真:28) Nシート 外したついでにシートも清掃します。レザーとファブリックでは扱いが異なりますが、レザーの場合はクリーナーで汚れを落した後、クリームを塗りますが、経験上動物性のオイルより植物性のオイルの方がベタつかず、良い結果が得られます。ファブリックに関しては、家庭用の発泡性ソファクリーナーやカーペットクリーナーに注目です。カーケア専用のクリーナーは、価格の割に効果の薄いものが多いように思います。レザー/ファブリックの両者に共通して言える事は<極端な汚れには思い切って水洗い>が効果的だと言う事です。。ちょっと乱暴なようですが、効果テキメン。風通しを良くして十分に乾燥させる必要がありますが、時間に余裕があるなら試す価値、大いにアリです。素材が天然のウールやレザーでしたら、洗浄後のリンスも効果的です。 ![]() (写真:29、30) O各パーツの作動を確認してから全ての部品を元どおりに組み付け、配線して完了です。LLCの補充に際しては、混合割合に留意し、ウオーターポンプ上とエンジン本体後方二箇所のエア抜きバルブから空気を排出します。エアチャンバーも有ることで、そう神経質になることはないのですが、暫く走行した後に改めてエア抜きを実施すれば完璧です。冷媒ガスの補充には真空ポンプが必要で、経路の空気を完全に吸い出すことが必須です。充填ガスの量と圧力にも注意を要しますので、専門の電装店に依頼する方が現実的です。 これで新車同然!に戻りました。エアコンの能力が蘇り、暑さ寒さも心配無し、家族からも大歓迎間違い無しです。エアコンが不調では単に冷暖房の問題だけではなく、雨天に窓が曇るなど危険も伴い楽しいはずのドライブまで苦痛になり兼ねません。 困難と思われる修理やメンテナンスほど、遣り甲斐も沸くものです。面倒な修理をプロに依頼することを考えると、費用対効果は絶大なものがあるのも事実です。自分でメンテナンスをしてみると機構が判るだけでなく、懐に優しい上に生産地のお国柄といったものまで理解できて愛着が増すこと請け合いですね。 最後に、後日HPにアップするなど思いも寄らなかった事なので、不鮮明な写真が多く、お見苦しい点、平にご容赦願います。 参考文献 ![]() ![]() (写真:エアコンユニット1、2、3、4) |
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