シトロ菌感染記録
−シトロエンノススメ−


その13 モディファイ (第3回)


モディファイの第3弾。今回はメカニカルパーツの工夫や自作、オルタネータ究極の改造!。解体部品の利用にリレーの検証、ケミカル製品事始めと盛り沢山。懐に優しい実質的な改善策です。



@エアコンホース

  エアコンの能力不足に悩む向きは多いと存じますが、少しでも能力向上に寄与すべく断熱材を巻きました。材料は家庭用エアコンの断熱材ですが、剥き出しのリターンホースからの冷気が少しでも無駄なく回収されることを狙い、発泡系の断熱材で包み、ビニールテープで固定しました。効果の程はお楽しみ 、少なくともエンジンルームを冷やす?冷気の浪費は防止でき、結果的にはコンプレッサーにも優しくなります。手軽にできて効果的な対策ですので、お奨めします。根本的なオーバーホールやメンテナンスを実施するには、前出の≪エアコン・メンテナンス≫を参考にして下さい。 (写真:aircon hose1〜2)







Aシフトリンケージ

これもCXの弱点ですが、熱害や老化によって樹脂製ボールジョイントの受け部が破損するものです。

不具合を起すとシフトがグラグラになったり、作動不能に陥る場合もあります。修理にはロッドごとの交換となりますが、樹脂製のボール受け部さえあれば使用可能なので、市販のリジンで作成しました。メス型はいきなり本体そのものを利用し、オス型は歯ブラシの頭が具合良くジョイントのボール部に合致しましたのでチョン切って廃物利用です。特に剥離剤は使用しませんでしたが、幾つか作成した物の中から良さそうなものを選択し、グリスを塗りつけた後に組み付けです。序に抜け防止用のボールジョイント・ホルダーも作成しましたが、こちらは適当な鉄板をコの字型に加工して、割ピン用の穴4箇所を穿ちます。ボールジョイントを組み付けた後に、ホルダーを取り付け、割ピン2個で固定して完成、それらしく金色のペイントで仕上げです。こんな簡単な工作でも初期の性能を取り戻し、現在3年ほど経過していますが何の問題も発生しません。

CXなど旧いフランス車に共通した弱点として樹脂部品の強度不足や可塑性不足の破損も悩みの種ですが、入手困難なパーツの修理や整形には接着剤やシール材の活用と共に樹脂整形剤も非常に有効です。材質との相性もありますが「プラリペア」などプラスティックの整形や小部品の作成に適する市販のものやレジン系の樹脂整形剤も有効です。かつてシリコンゴムでエンジン・アッパーマウントの補修や補強をしましたが、これらの整形材料はいろいろな部分にも応用が利きますので是非参考にしてください。修理や整形に際し、面白いアイデアをお持ちの向きはBBSにて御提案頂けると皆様の参考にもなり嬉しいですね。 (写真:sift rinkage1〜3)











Bボルテージレギュレーター

PARIS−RHONEやDUCELLIERの純正オルタネータも弱点ですが、電子回路を除けば基本的には大変丈夫な発電機です。問題はビルトイン・レギュレータで、ダイオードが熱に弱くパンクしたものが多く見受けられます。当時の対策はビルトイン・レギュレータを専用設計の国産外置きタイプに交換すると言うものでしたが、これがまたまた曲者で、何度交換を繰り返し、無駄な出費を蒙った事でしょう。顛末は別項にも詳しいのですが、或る時、意を決して独自に信頼性と耐久性を満足させるものを探し始めました。苦節10年、紆余曲折、苦労の末にDENSO製の消防車用レギュレータかプジョー604用の外置きタイプに辿り着きました。交換には若干の配線替えが伴いますが首尾は上々、10年ほど経過した現在でもオリジナルのオルタと共に健在です。これで電気系のトラブルは細かいものを除き、イッキに解決して快調な日々が始まった事は言うまでもありません。オリジナル性を阻害する事無く、オルタネータごと交換するより経済的であることなど、問題を抱える向きには非常にお奨めできるモディファイです。 (写真:regulator1〜3)











Cウオッシャーモーター&タンク

使用過程でウインドウオッシャーが不調に陥り、原因を探るとモータ直結のポンプの磨耗が原因と判明。交換部品の在庫が無かった所為もあり、ここは国産に交換とばかり解体屋へ直行です。スペース的にも丁度良さそうなトヨタ製がありましたので500円で即購入、予算は1/50ほどに激減です。L型とI型のステーを工夫して違和感無く納まりました。今でこそ日本法人を設立し、輸入元には本国から人材も派遣されパーツの価格も下がりましたが、昔は車の値段も然る事ながらパーツの価格も法外でした。お金と知恵は生きている内に使いましょう。それにしても…このウオッシャーモーターはSEV MARCHAL製でDSの時代から使われている驚くべき長寿部品です。 (写真:washer tank)







Dサイドランプクラスター

モディファイ第2回の『照明』で取り上げなかった<フロント・サイドランプ>の照度アップと樹脂部品の補強についての補足を写真でご紹介致します。最近は高輝度のLEDが開発されて各種出回っている様ですが、低消費電力と言い少発熱量と言い旧車には好都合なのですが、ここでは従来からの電球を換えずに正統派・常套手段?で照度アップを図ります。 サイドランプクラスターを外すには、左右とも中心寄りの隙間に細めのマイナスドライバーを差し込み、クラスター固定用の樹脂製爪を割らないよう慎重に外して引き抜きます。レンズは思いの外汚れていますので洗剤で内外とも綺麗に洗い、良く乾燥させてからアース用の金属帯板とプラス用平型端子を磨いて接点復活剤を吹いておきます。   (写真:side lamp 1〜2)








スモール及びターンシグナル・ランプのホルダーは上下の爪で固定される構造ですが、例の如く非常に折れ易いので難物です。大概根元が折れますので外したついでに根元を接着剤か充填剤で補強すると安心です。写真は透明な接着剤で固定してあるのですが確認できますか?。また、クラスター本体を手前に押し出して固定する為の楕円形状のバネがありますが、これを固定する為の爪4箇所も要注意です。何度か脱着していると必ずと言って良いほど割れてしまいますので、ここにも補強しておく事がお奨めです。 (写真:side lamp 3〜4)






バルブホルダーを抜くと本体の接点が見えますね。ここも良く磨き接点復活剤を吹いておきます。 (写真:side lamp 5)




バルブホルダーはブレーキクリーナー等を使って汚れを落としてから接点を磨きますが、接点を起して接触を良くしておく事が肝心です。特に中心電極(プラス側)の接触不良には注意が必要です。これでレンズも綺麗になり、電気の導通も改善されて明るくなること確実ですね。 (写真:side lamp 6〜7)





Eその他

主題のモディファイとは逸れますが、興味深い対策と処置を御紹介します。まず電気系。その不具合で原因の大半を占めるのがリレーです。単純で見落としがちですが配線の老化やコネクター、アースの接触不良も電気系の故障の筆頭ですから要注意です。リレーの故障は作動音や導通テストで大方は判明しますが、極めて珍しいケースを御紹介します。該当したのはエアコンのリレーですが、コンプレッサーの作動が設定温度に関係無く頻繁に切れる症状です。常時不具合が発生するわけでもなく、発生しても何時の間にか正常に復帰してしまうと言う始末に負えないものでした。勿論リレーの作動不良を疑い、導通テストをしましたが正常です。コネクターの接触不良も配線も同様に不具合無し。サーモ関係も異常無しでコンプレッサークラッチのon/off作動も正常、レシーバー(リキッドタンク)の圧力スイッチも正常、もうこうなるとお手上げです。常時不具合が出るわけでもない事から半ば諦めの境地で略10年も経過!、本年初夏にバッタリ作動を停止したのです。チャンス到来?とばかりにあちこち点検した事は言うまでもありません。結果、何と原因は当初疑ったリレーだったのです。では何故発見できなかったのでしょう。写真をご覧になれば一目瞭然ですね。そう、あろうことかリレーの接点切り替え用ベローが折れかかっていたのです。テスト時には導通し、使用中に何らかの振動や電気的ショックで接触不良を起したもので、普段は正常に作動していたのです。これでは発見不能です。しかし金属疲労しながらも略10年、驚異的に良く長らえました。ラテンのパーツも長持ちすると言う事にしておきましょう。この『折れかかる』ケース以外にも『接点の凸部がズレている』ものも幾つか発見しましたので、接触不良が頻発しても不思議ではありません。テスト結果が正常でも、怪しい症状が出るようならリレーは即交換と言う教訓ですが、リレーが疑わしいと感じたら、このような稀なケースも考慮して改めて点検される事をお勧めします。今般は完全に折れて始めて原因が究明できたと言うお粗末でした。 (写真:relay1〜3)








また、旧い車に共通した症状にオイル漏れや液漏れがありますね。経年変化やシールの劣化で仕方の無い事でしょうが、願わくば漏れて欲しくないものです。根本的に治すなら分解整備、パーツ交換が本流ですが、大仕事になる上に時間や懐具合との相談にもなります。そこで『効果がある』と巷間言われるケミカル製品の登場です。これまで数多のケミカル用品には『費用対効果に疑問無しとしない』スタンスでしたが、この際『モノは試し』とばかりに宗旨替えです。始めはLHM漏れに効くと言われるWAKO’S<PS・ATシール&コート>です。多くのハイドロ系の慢性持病であるステアリングラックからのLHM漏れに効果を期待しての登用です。次に試したのが同社の<エンジン・シールコート>なるオイルの漏れ止めです。期待を込めつつ注入してから間も無いのですが、両者に共通して言える事は『初期の漏れ止め効果は期待以上』で、リアのサスペンションシリンダーからの漏れは極少に激変です。これでラックギアからの漏れも止まるようなら万々歳ですが、経験上圧力が掛かる部分では時間の経過と共にまたぞろ漏れ出す危惧も濃厚です。『暫し様子伺い』と言う具合ですので改めて御報告する事に致します。 (写真:chemical1〜3)











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